その八 「すきやばし次郎」

 「与志乃」の吉野末吉氏の弟子、「すきやばし次郎」の小野二郎氏は割烹料理屋での修業を経て1951年26歳の時にすし職人として「与志乃」に入る。「与志乃銀座店」の店舗を引き継ぐ形で独立したのが1965年。

 小野二郎氏の長男小野禎一氏は銀座「すきやばし次郎」で父を手伝い、次男小野隆士氏は「すきやばし次郎六本木店」を開店する。なお、小野二郎氏には店名に「すきやばし次郎」を名乗る5人の弟子がいる(「日本一の鮨を握る男〜すきやばし次郎の365日〜:フジテレビ」)。横浜店の水谷八郎氏、日本橋高島屋店の河端進氏、豊洲店の佐藤大三郎氏、鷺宮店の広岡武氏、そして浜松店の井熊信夫氏である。鷺宮店と浜松店は閉店されたのであろうか、現在、情報がない。

 水谷八郎氏は2005年から新橋で「鮨水谷」の主人として活躍されていたが2016年に閉店。「すきやばし次郎」出身としては、「青空(はるたか)」の高橋青空氏、「ます田」(閉店)の増田励氏などが活躍されている。

 

(追記)2020年6月2日

 「すきやばし次郎」で10年ほど修業した岡﨑亮氏が表参道に「鮨あお」を2020年6月5日にオープン。岡﨑亮氏は現在34歳。23歳で「すきやばし次郎」に入る。

 

(追記)2020年8月28日

 「鮨ます田」で修業し、フォーシーズンズホテル京都の「鮨和魂」の料理長だった山口将司氏が青山に「鮨将司(まさし)」を2020年6月2日に独立開業。

 

(追記)2021年7月21日

 銀座「青空」で修業した三井祥氏を握り手として迎え、西麻布に「鮨祥」が2021年7月26日開業予定。経営は久保豪氏が代表取締役を務める株式会社豪龍会。

 

(追記)2021年10月12日

 銀座「青空(はるたか)」の開店当初より修業してきた栗田寿之氏がつけ場に立つ「こはる」が2021年10月18日にオープン。場所は旧「青空」。

 

(追記)2022年1月19日

2019年に閉店した青山「ます田」の増田励氏が2022年1月下旬、表参道近くの南青山3丁目のビル1階に「鮨ます田」をオープン予定とのこと。

 

(追記)

 2023年6月21日武藤啓司氏は、銀座の割烹「智映(閉業)」に在籍し、すし部門を担当していたが、その後「鮨あお」に移転、2023年6月10日に日本橋に「鮨むとう」を開業した。

 

 

 

















 

 

  • 参考書籍、他

 

「鮨を極める」早瀬圭一著 2003年 講談社

「銀座のすし」山田五郎著 文春文庫 2013年 文藝春秋

「日本一江戸前鮨がわかる本」早川光著 2009年 文藝春秋

「日本一の鮨を握る男〜すきやばし次郎の365日〜 フジテレビ」