その二十六 「寿司いずみ」

 「寿司いずみ」の佐藤勇氏は「寿し屋の勘八」出身。佐藤勇氏は1926年の生まれで1936年に日本橋鮨屋「弁富」に年季奉公に入った。終戦後の1945年に日本橋から暖簾分けした築地「弁富」に入る。その後は都内のすし屋を10年程度かけて多数回り「銀座勘八」の親方となった。その頃「勘八」は次々と支店をだして、佐藤勇氏は総親方となったとのこと。「勘八」退職後に「銀座福助」で数年勤め、1975年に自分の店「寿司いずみ」を目黒に出した。

 「寿司いずみ」二代目の佐藤衛司氏は「勘八国際ビル店」で修業を始め、1年半ほど「勘八」で修業した後に「すし屋の塾」(閉店)に入店した。父親の兄弟分である小竹俊雄氏の店である。

 その二十五 「寿し屋の勘八」

2年後には銀座「晶かく」(閉店)に移動。そして1975年に父・佐藤勇氏とともに「寿司いずみ」を開店した。以上は「失われゆく鮨をもとめて」一志治夫著に詳しい。

 その「寿司いずみ」で修業した「鎌倉以ず美」の神代三喜男氏は、2018年から銀座にも開店して両方の店を行き来している。「鮨由う」の尾崎淳氏は「鮨かねさか」や神楽坂の「鮨りん」でも修業されているが、修業歴が長く最も影響を受けているのが「鎌倉以ず美」とのこと。「鮨由う」で二番手を勤めていた岡田貴裕氏は2019年に広尾の「鮨在」に移る。

 

(追記)2021年4月14日

 広尾「鮨在」出身の阿重田博紀氏が渋谷に「あじゅう田」を2021年4月12日にオープン。

 

(追記)2021年8月7日

 「鮨由う」の姉妹店として恵比寿に「鮨結う翼」が2021年7月27日にオープン。井上力年氏、田原和樹氏などの若手職人が担当。経営は「鮨由う」、「鮨在」、銀座「佐たけ」などと同じ、株式会社真。

 

(追記)2022年10月4日

 「なかのや」の金城毅氏は沖縄に戻り、2021年12月に「仲ノ屋」として再開した。

 

 

 

 







 



 

 



 

  • 参考書籍

 

「失われゆく鮨をもとめて」一志治夫著 2006年 新潮社

「寿司のこころ」 2015年 枻出版社

dancyu」2018年8月号 プレジデント社

「寿司大全」 2018年 枻出版社