その十三 「奈可田」

 二葉鮨四天王の一人、中田一男氏は1950年に銀座に店を構え、途中、移転とともに「なか田」から「奈可田」と店名を変更。カウンターの氷柱は有名。中田一男氏の没後はご子息が店舗を引き継ぐが、2015年に銀座店を閉店し、現在は帝国ホテル内に「江戸前鮨なか田」として残る。

 「奈可田」の系譜は「奈可久(なかひさ)」鈴木隆久氏、「鮨からく」戸川基成氏、「鮨さ々木」佐々木啓全氏、「うを徳」小宮健氏などの職人に引き継がれている。また「奈可田」の系譜は全国にも広がり、札幌「すし善」の嶋宮勤氏は札幌で多店舗展開しており、銀座にもその支店がある。塩釜「鮨しらはた」の白幡邦友氏や京都「なか一」の須原陽一氏なども「奈可田」の出身である。このように「奈可田」出身者は非常に多く、また、その孫弟子なども多数。

 1936年創業の「三長会」(鮨調理師紹介所)に属していた前島孝太郎氏は名うての職人として知られていて、銀座「なか田」に勤め、後に京橋「孝ずし」(閉店)として独立したとのこと。

 

 

 

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  • 参考書籍

 

「銀座のすし」山田五郎著 文春文庫 2013年 文藝春秋

「日本一江戸前鮨がわかる本」早川光著 2009年 文藝春秋

江戸前にぎりこだわり日記」川路明著 1993年 朝日出版社

dancyu」2010年1月号 プレジデント社