中澤圭二氏は1962年、東京に生まれる。中学卒業後に各地のすし店や割烹・料亭などで修行を重ねた。最初に修業を始めたのが東久留米の鰻割烹「川松」であり、21歳の時には東久留米「喜平寿司」ですしを握った。大阪心斎橋にあった割烹「川久」などで修業し、1989年、26歳のときに麹町(二番町)「すし匠さわ」の店長となる。その時のメンバーには「すし浅尾」の浅尾英二氏、「すし匠齋藤」の齋藤敏雄氏、「すし匠まさ」の岡正勝氏がいた。
ちなみに「海味」の長野充靖氏とは河田町にあった「移山」という店で出会い、修業時代から親交が深かった。また、白金高輪の和食店「福わうち」を営む三宮昌幸氏とも互いに交流がある。
それらの経緯については「鮨屋の人間力、中澤圭二著」「旅する江戸前鮨「すし匠」中澤圭二の挑戦、一志治夫著」に詳しい。
1993年には「すし匠はな家与兵衛」を現在の地である四谷にオープン。その後、中澤圭二氏は新天地を求めて2016年にはハワイのリッツカールトン(The Ritz-Carlton Residences, Waikiki Beach)に「SUSHI SHO」を出店した。四谷「すし匠」は勝又啓太氏が引き継いで現在に至る。
勝又啓太氏は1985年、静岡県生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校に入り、その後、京都「嵐山吉兆」で2年あまり修業を積んだ後、四谷「すし匠」に入店。中澤圭二氏がハワイの店に移ったことを機に、2016年6月より店を任された。
(追記)2023年9月17日
築地のすし店で修業を始め、すし匠ハワイの立ち上げにかかわった松倉草平氏が、よしたけプロデュースの香港「すし志魂」を経て、2022年7月13日に札幌に「鮨草平」を開業。
- 参考書籍
「旅する江戸前鮨「すし匠」中澤圭二の挑戦」一志治夫著 2018年 文藝春秋
「dancyu」2015年1月号 プレジデント社