師岡幸夫氏は1930年に東京神田紺屋町ですし職人の息子として生まれ、19歳で柳橋「美家古鮨本店」で握りの神様と称された加藤博章氏のもとで修業し、1959年に神田「鶴八」として独立した。師岡幸夫氏の弟子の田島道弘氏は、神田「鶴八」で修業し、一度は栃木の実家のすし屋に戻るも、師岡幸夫氏の意向もあり1998年から二代目となり、つけ場に立った。
1950年生まれの石丸久尊氏が神田「鶴八」の師岡幸夫氏に弟子入りしたのが1966年、修業後の1982年に「新橋鶴八」として暖簾分けする。2017年12月に神田「鶴八」は閉店となるが、石丸久尊氏が師岡幸夫氏の意思を継いで「新橋鶴八」の店をたたんで神田の店に戻り、2018年4月に神田「鶴八」を再開した。田島道弘氏は、その後「鮨處 はる駒」を開業。
石丸久尊氏の弟子に「新橋鶴八」の五十嵐寛和氏がいる。18年の修業の後、「新橋鶴八」の2軒隣りに「鶴八分店」として暖簾分けした。2018年4月に石丸久尊氏が神田神保町の「鶴八」に戻ることとなり「鶴八分店」は「新橋鶴八」となり現在に至る。
- 参考書籍
「神田鶴八鮨ばなし」師岡幸夫著 草思社 1986年
「鮨を極める」 早瀬圭一著 株式会社講談社 2003年
「dancyu」2018年8月号 プレジデント社
「dancyu」2017年1月号 プレジデント社
「dancyu」2020年1月号 プレジデント社
東京生活別冊「東京のすし通になれる本」 2006年 枻出版社